組織内で起こるトラブルの中でも、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメント等は、日常的に接触する従業員間の問題であるだけに、職場環境配慮義務を負う使用者としては、速やかな対応が必要になります。これが遅れると、被害者側から、加害者だけでなく使用者に対しても慰謝料請求をされることがあり得ます。また、学校法人などの特殊な組織内では、教員と学生・教員間・職員と教員など様々な当事者間で、アカデミックハラスメントを含む様々な問題が起こりえます。
被害者・加害者双方の言い分が異なることも多く、事実を見極めるための「調査」は当事者双方に配慮しながら、適切迅速に行う必要があります。
調査の結果、懲戒処分を行うこともありますが、当事者にとって納得できる処分でない場合は、処分を争う裁判を提起されることもあります。
これらのトラブルが発生した時点で、後々の紛争を未然に防ぐため、下記のようなご対応を弁護士がお引き受けすることができます。
ご対応
1. ハラスメント事件の調査に加わるケース
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処分の前提としての事実関係の調査に弁護士が参加し、被害者・加害者・関係者からの聴き取りや提出された証拠を吟味します。(「証拠や証言から事実を認定する」という作業は、裁判などの法的手続に近いものです。)
※二次被害の防止などにも十分に留意し、弁護士が聴取を行うことができます(当事者の一方が女性の場合には、女性の弁護士による聴取の方が抵抗感が少ないという場合もあります。)。 -
調査を踏まえ、被害者の主張する事実の有無について詳細な報告書を作成します。
※当事者から、処分を不服として会社が訴えられた場合、裁判では、調査や処分は公平で適正な手続でなされたか、吟味されることになります。調査・判断の過程を記載した報告書は、それを証明できる重要な証拠となります。
2.ハラスメント事件を外部からサポートするケース
人事部・総務部などの担当者においてハラスメント案件に対応する場合、外部のアドバイザーとして、手続の段階に応じ法的助言をいたします。
3.ハラスメント防止対策支援
組織内のハラスメント防止規程の整備、組織内で実施するハラスメント防止研修の講師など、ハラスメント防止対策の推進を支援します。
4.ハラスメントの「外部通報窓口」をお引き受けします。
弁護士より
近年、企業に対しハラスメント防止責任を課す法改正が進んでおり、対策は急務です。
セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、マタニティハラスメント等の問題は、職場内という近い人間関係だからこそ、複雑になりがちですし、感情的な部分も影響します。処分が重すぎると加害者側に不満が残り、処分が軽すぎると被害者側に不満が残ります。
特に懲戒処分がなされた場合は、訴訟などの法的な紛争になりやすい類型と言えるため、まずは適正な調査により当事者の納得性を高めることで訴訟化するリスクを抑えることが望ましいものです。仮に訴訟になった場合にも、適切な調査に基づく処分がされていることで、有利な結論を導きやすくなります。ぜひ、内部調査から弁護士にご相談下さい。
また、ハラスメント防止規程の整備や組織内での研修など、事前にできる防止対策もあります。組織全体で、ハラスメントを防止する体制を作ることが非常に重要ですので、事件が起こる前に、ぜひ防止対策についてご相談下さい。
弁護士費用
1.ハラスメント事件の調査に加わるケース
50万円(消費税別)を目安とします。
※調査の内容等によって費用をご相談させていただくこととなります。概要を伺って見積書をお出しいたしますので、その上で依頼をご検討いただけます。
2.ハラスメント事件を外部からサポートするケース
20万円(消費税別)を目安とします。
※対応時間が10時間を超える場合、別途2万円(消費税別)/1時間を請求させていただきます。
※ひとまず、初回法律相談をお受けし、方針をご相談することも可能です。
3.ハラスメント防止対策支援
・ハラスメント防止規程の作成
一規定あたり10万円(消費税別)を目安とします。
・研修講師
講演準備・資料作成・講演時間1時間で、10万円(消費税別)を目安とします。
※講演時間・配布資料・スライドなどのご要望に応じ、見積書をお出しいたしますので、その上で依頼をご検討いただけます。
4.外部通報窓口
・電話による通報受付及び通報者からの簡易なヒアリングの場合、月額1万円とします。月毎の通報が1件を超える場合には、1件あたり1万円加算とします。